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MUSCLE STARS PIECE なかやまきんに君~りそうの姿~

バンプレストより「MUSCLE STARS PIECE なかやまきんに君~りそうの姿~」のレビュー。

発売日:2023年12月
価格:プライズ
スケール:NON(約22cm)

外箱表。MSPシリーズらしい、大きめの長方形。ただし箱の中身は半分以上スカスカでした。笑

みなさま、明けましておめでとうございます。2024年度も当サイトをよろしくお願い申し上げます。
新年一発目のレビューは、おめでたいフィギュアにしたい!と思い、なかやまきんに君を選びました。ヤー!

私の好きな芸人の1人であり、今ではテレビ(主にCM)では見ない日はない程売れっ子になったきんに君ですが、ついに本人監修のフィギュアになりました。figmaやフィギュアーツが先に来るかと思いましたが、より一般の方にアプローチがしやすいプライズで立体化してくる辺り流石きんに君・・・ブランディングが上手いですな!恐らく人気のフィギュアでは無いかと思いますので、しっかりレビューさせて頂きたいと思います。

箱裏。MSPのロゴがありますが、いつものMSP(MASTER STARS PIECE)ではなく、MSP(MUSCLE STARS PIECE)になっているのがオモシロ・・・オモシロ・・・。

日々、理想の筋肉を追い求めトレーニングを重ねる「なかやまきんに君」の体を高精度3Dスキャンし「筋肉データ」を抽出、BANDAI SPIRITSが持つフィギュア造形のノウハウを掛け合わせることでなかやまきんに君の「りそうの姿」をフィギュアで表現!! 
フィギュアの造形・彩色について、なかやまきんに君本人による初の「筋肉監修」を実施。全身のバランスから部位ごとの形状・筋の入り方など、くまなくチェックしています!!(公式より引用)

・・・との事です。ネットで少し探したのですが、恐らく↓

このボディビル大会時の肉体を参考に作成されたのかなと思います。もしくは新規でバンダイにてスキャンしたのかもしれませんが・・・
フィギュアのサブタイトルとして「りそうの姿」と付いていますが、こうして見ると割と本人の仕上がっている時と大差無いのかな〜と思います。少なくとも、あの「大御所芸人」のフィギュアと比べれば・・・

なお外箱の側面は左右でこんなデザインと、

こんなのになっており、2箱揃えるとくっ付けて1つの顔になるようにデザインされています。
ファンの方は(自分もそうやろがい)ぜひ2箱用意して、外箱まで余す事なく楽しみ、そして飾ってあげましょう!

全景です。パワー!

箱の中身はフィギュア本体と台座のシンプルな構成。フィギュアは全て接着されており、本体側にダボがあります。なので台座無しで飾るのは無理ですね。しかもポージングの都合で重心が中心よりズレているので、経年劣化による傾きが結構心配かも。






















御尊顔。ヤー!
一瞬「みやぞん?(ANZEN漫才)」かと思いましたが、こちらは間違いなく「きんに君」です。実写系のフィギュアーツではお馴染みの3Dスキャンにて造形されているので、それは間違いない・・・でも何故だろう、何割か「みやぞん」が入っている気がするのは・・・元々顔が似ているのかな〜。

外箱写真(サンプル)は眉毛がしっかり手書きされていましたが、こちらはプリント。量産品なので仕方ない変更ですが、劣化は感じてしまう箇所ですね。
ただし眉毛以外はライティングの問題で、ほぼほぼ劣化は感じません。恐らくこれ以上のきんに君のフィギュアは出ないであろう・・・と思います。このサイズでは。フィギュアーツで出る可能性はありますけどね。

角度によってはマジできんに君か?と思わなくも無いですが、そもそも色々な角度からのきんに君のイメージが無いので、こんなものなのか?という気もしますね。笑
一重で薄い顔なので、フィギュアにした時に特徴を捉えにくいという欠点があるのかもしれません。

アップで。圧が・・・凄いッ・・・!
これだけ近くで見ても、アイプリントの精度は良いです。だいぶ板についてきたなー!3Dスキャン!
ま、目の開き具合が小さ過ぎて見えにくいだけかもしれませんけど。

それにしても叫び声に応じて出来た目尻の小ジワ、目の奥張った表現、ほうれい線など凄まじい再現度。これが本人監修の力なのか・・・!鼻の形もヒジョーにリアルで、本人の鼻の形がいかに綺麗なのが分かりますね。

鼻下から口にかけて。はち切れんばかりの笑顔?が眩しいですなぁ。陽の気が入り混じった叫び顔みたいな感じ?
そして何と言っても大きく開いた口!から見える白い歯!Wow、虫歯が一本も無いわ!薄い唇も自然な血色で、程よいツヤ感さえあります。

口内は舌までちゃんと再現されており、歯茎の塗装だけが少し惜しいですがほぼパーフェクトな出来かと。
不自然な表情だと全体のクオリティに影響が出ますから、この辺はしっかり作り込んでくれていて嬉しかったですね。あと単純に劣化具合もほぼ無かったのがデカい。

斜め下から。恐らくこの角度がベスト?外箱の写真もこの角度ですもんね。
ボディビルって肌艶も大事だと思うのですが、やっぱり肌質が汚かったら審査に響くのでしょうか?このフィギュアはご覧の通りツルツルスベスベですけど、なが〜い髭を蓄えたマッチョや、全身毛むくじゃらのマッチョがいても面白いと思うのですが、どうでしょう。あ、でもそれだと肝心の肉体美が分からないか・・・

パワー!
何かこの角度だと、すげー笑顔な気がする。サイコパスなかやま。
ドラマ主演も務めたきんに君ですが、仮面ライダーでは怪人、サスペンスドラマでは犯人役など様々な役も演じている実力派なのを忘れてはいけません。

そう、もはやきんに君は単なる芸人ではなく、世界を股にかける俳優の1人なのです。それはネタにおけるキャラ「マグマ中山」「キャプテン☆ボンバー」を見ても明らかで、彼の演技力の高さを証明しています。

横から。もみあげ部分の塗装は個体差が大きそうですね。耳にはピアスの穴は無し。
顔周りに細かい傷が多数あったのが少し残念ですね〜・・・ほぼ裸のフィギュアにこの品質はキツいぜ!
後からでも良いので、品質を向上させて塗装をより高品質にした「完全版」をリリースして貰いたい位、素体のポテンシャルは高いと感じました。

ただし、裸のフィギュアの定めでもある「分割線問題」はかなり深刻なのが伺えます。

一番初めにこのフィギュアが写真と共に発表された時は「なんて凄いクオリティのフィギュアなんだ!」と思ったのですが、いざ実物がサンプルとして展示された時は、至る箇所の分割線が目立ちに目立っており、かなりショックを受けたんですよねぇ。

それから世にこのフィギュアがリリースされ、現在実物を手にとっている訳なのですが、やはり発表時の感動は無く、分割線は目立っていることが分かります。しかし展示の時と比べると若干修正されたのか、分割線が目立たなくなったなと感じました。顔と首の間が顕著ですが、肩の分割線がとにかく酷くてね・・・後程見ていきますが。

め、メンディー?!(違

きんに君の髪型はショートなので、再現するには素材が少なくて済みますね!笑
しかし短髪のキャラは特に髪の毛の「遊び」が無いので、再現もどうしても単調になりがち。まぁそれが正解なんですけどね。

黒髪ですが、襟足に向かっていくにつれて何故か赤みがかっています。肌のテカリを反射させたのを再現したのかな?そこまで気になりませんが、違和感を感じる人もいるかも。

見ろやこの筋肉!カッチカチやぞ!カッチカチやぞ!ゾックゾクするやろ(違

これがきんに君の「りそうの姿(しかし何故に漢字の理想じゃあ無いんだ)」なんですね。確かにバキバキですが、そこまで肥大化している様子はありません。どちらかと言えば、かなり引き締まっている筋肉ボディですね。

乳首は程よく黒く、この辺も仕上がっていると思うとアンニュイな気分になりますねぇ。
そして報告によれば、ブラックライトを当てると乳首が反応して光るそうです。何でだよ!どういうサプライズだよ!
今後、中古品でこのフィギュアを買った人がブラックライトで照らした時に、乳首が光っても「仕様」だと思わないといけないとか・・・とんだフィギュアだよ!

筋肉の至る箇所にシャドーが吹かれていますが、基本は成形色な模様。プライズのフィギュアはテカリがあり、それが安っぽく見える一つの要因なのですが、このフィギュアに至っては例外。ボディビルダーの身体は色黒でテカリがあるのが様式美とされています。

なのでプライズのテカリ仕様が逆に良い方向に作用されている訳ですねぇ。ただし成形色のテカリであり塗装による表現では無いので、高級感みたいなものはありません。なのでもっと仕上げたい方は、しっかり塗装してあげるのが良いかと思われます。




肩から指先にかけて。アニメキャラと違い、拳の大きさがヒジョーにリアル。
上腕二頭筋よりも三角筋の方が肥大していたり、手首の真っ直ぐではないラインなど、この辺の細かい造形も3Dスキャンによる恩恵なのかと感じます。浮き出た血管もかなりの数。




僧帽筋すげぇ!と同時に、先述していた「肩の分割線」がとっても目立つ・・・これがもっと目立たない様なパーツ構成ならなぁ。

よくあるのは、三角筋と上腕二頭筋の間に分割を作るパターン。こちらも割と分割は目立ちますが、それでも肩よりかは面積も小さく、カバーされているイメージ。
もしくは、大胸筋で分割する(頭から腕先含め、大胸筋まで一つのパーツ)パターンもありますね。こちらは造形のバランスやテクニックも要求されますが、大胸筋のボリュームに分割線が隠れるのでかなり良いかと思われます。

少なくとも今回のフィギュアの様な三角筋で分割するのはヒジョーに悪手だと思うので、上記の様な分割方法にして欲しかったなーと。しっかり分割線が目立たない仕様にするなら問題ないんですけどね・・・

うーん、腹筋の割れ具合がナイスですねぇ!へその上部に出来たシワ、そして下部に浮き出た2本の波打ち血管など、こちらも実物をスキャンしているからこそ出来る再現。

大胸筋から腹直筋下部にかけてシャドーが大きく入っており、鶏の照り焼きみたいに美味しそうな色をしています。捻りを効かせた上半身に追随する筋肉、なんとも素晴らしい造形じゃあないか(うっとり)。




この腹斜筋の仕上がり具合、エグい(井之頭五郎風)。
よく思うのですが、こんな部位どうやって鍛えているんでしょうね?フツーに生きていて、この部位の筋肉を鍛える事なんてそうなと思うのですが!

薄くパーティングラインが見えますが、こちらはほぼ目立たないので大丈夫かと。

分かりにくいですが、ボディビルダーによれば腹直筋の下部にある、段差が出来た部分の筋肉とかを見ているそうです。大胸筋や三角筋などの大きい部分の筋肉は、もれなく全員が鍛え上げているので、そういう細かい部分まで仕上げているのが真のボディビルダーだと。そう、ボディビルの世界は奥が深い・・・。

よっ、この大きな背中!戦車担いでんのかい!
このレビューを書くにあたり、ボディビルのポージングも少し勉強しました。偉いでしょ。

そして分かったのですが、基本の中にはこのポージングは無いっぽいですね?あくまできんに君のネタである「パワー」のポーズであり(アピールタイムの自由ポーズ?)、基本のポージングの中では「ラットスプレッド・バック」という、広背筋を大きく見せるポージングに近い気がします。ビミョーに前屈みですし。

広背筋をバキバキに見せる、「ダブルバイセップス・バック」とは逆に近いですね。なのでこのフィギュアでは背中の凹凸がそこまで強調されておらず、前面の筋肉が強調されているのが分かります。

鍛えた筋肉を寄せて見せる方が、より筋肉を大きく見せられるんですね〜。それでも背筋のしなやかなライン、下部に出来た均等な小さい凹み等、見所が沢山あるのは嬉しいトコロ。

出た、きんに君の「キャプテン☆ボンバー」!!笑
いや、ボディビルなのでこの部分は強調されていないのは確かです。多分・・・
シンプルな黒ブーメランですが、テカリがやけに生々しいですね。そしてこのモッコリ具合、もしかして・・・?





大腿四頭筋〜二頭筋にかけて。こちらも仕上がり切っており、まさに理想的な下半身。
上半身と比べると地味に見えがちですが、下半身の筋肉って鍛えるの大変だから・・・きんに君の仕上がり具合が、筋肉モリモリマッチョマンではなく、引き締まっているタイプだからというのもありそうですが。

膝の皿が大きすぎて、回転寿司でも乗せられそうな勢いですね。
そして当然の如くツルツルスベスベ、毛は微塵も生えていません。こういう人達って全身脱毛が必須なんだろうな〜。海外のボディビルダーは色素も薄そうだし、そこまで目立たないので良いかもしれませんが、日本人だとしっかり黒い毛が目立ちますもんね。

お尻ちっさ!太ももの方がしっかり太いじゃあねーか!
両足ともに引く程鍛え上げられている訳では無く、あくまで人間の限界に合わせた見た目になっているのがリアルで良いですね。「あの」フィギュアに比べたら・・・

うむ、鶏照り・・・笑




下から見上げた時のケツ筋がゴイスー。

足の指先まで手抜きは無し。まぁこの部分は鍛えようが無いというか、ここなら私でも勝負出来そうな気がする!笑
踵は両足ともに浮いており、安定性はあまりありません。

足裏はぺったんこにダボ。実は台座との合いが悪く、右足のダボを若干削っています。
プライズにはよくある事なので気にしませんが、出来れば手間なく綺麗に飾りたかったですね。
そう言えば今回はスポンサーロゴが見当たらなかったけど、どこかに刻印されていたのだろうか?

「どーもー!なかやまきんに君〜ですっ!」

「パワー!・・・・ハッ(笑顔)」

「ヤー!(大声)」

「今日も朝ごはん・・・いっぱい食べてきたッ!」

この写真、ライティング・角度・画角含めかなり自信の1枚。皆さん、壁紙にしてもらって良いですよ!

「どーも、筋肉料理研究家のマグマ中山です」

その名の通り、灼熱の業火に包まれた中でポージングをとるマグマ中山。

「筋肉ルゥーレット!ピコピコピコピコ・・・」

衝撃の事実ですが、筋肉ルーレットに不正が発覚しました。以降、飴玉をぶん投げるパフォーマンスに主軸を置いた様です。

白黒写真にした途端に、一気に昭和の名レスラー感が漂うなかやまきんに君。
黒パンツ、黒パンツのせいなのか・・・

「見せてあげましょう・・・筋肉留学の成果をねぇ」ネットリ

怖ぇぇぇぇ!!!けど嫌ー!ホラーなきんに君なんて嫌ー!

きんに君「(しめしめ、今回のボディビル大会も八百長で優勝間違い無し・・・)」

ザッ

???「久しぶりやなぁ、きんに君」

きんに君「!!」

きんに君「そ、その声はまさか・・・!」

ゴゴゴゴゴゴ・・・

デデデデデデデデデ・・・・

ヌゥーン・・・(Netflixの起動時BGM)

ドォォォォォン!!!

きんに君「まっ、松本さん!!!」

最終形態松本「なんや元気そうやなぁ」

きんに君「(な、なんだこの筋肉?!勝てない・・・どうやっても勝てない!)どうしてここに?!」

最終形態松本「ヌフフ(笑いを堪える松本)いやな、近くでボディビルの大会があるって聞いたから、覗きに来たんや。そしたらきんに君が大会に出てる言うから、そしたら俺も出たろかなって思てな」

きんに君「そ、そうだったんですか・・・(まずい、八百長がバレたら芸能界どころか人間として終わりだ!しかも松本さんに見られたこんな大会でバレるのはまずい、絶対にまずい!!)」

最終形態松本「どしたんやきんに君?すごい汗やでヌフフ」

きんに君「(力でねじ伏せようにも、絶対に勝てそうもない・・・ここで僕の筋肉ライフを終わらせる訳にはいかない!どうやってもこの大会を抜け出さないと!)」

ざわ・・・ざわ・・・ざわ・・・

最終形態松本「きんに君ー?どしたんや、顔色悪いでー?ヌフフ」

きんに君「う・・・」

きんに君「うわァァァーっ」

ザザザッ!!(退散)

最終形態松本「なんやきんに君、急に逃げ出して・・・まぁ、大体察しはつくけどなぁヌフフ」


ーーーこうしてきんに君の八百長大会は、大会委員に雇われた最終形態松本によって、見事に終わりを告げたのであったーーーーEND


と言う訳で、何度か書いていた「あのフィギュア」とは、ガキ使くじの最終形態松本でした。久しぶりに箱から出しましたが、いやぁ改めてものすごいクオリティですねぇ。今回のきんに君と比べても大人と子供、筋肉量だけでなく仕上がりの違いもダンチですね。こちらのフィギュアもレビューしていますので、良ければ覗いてみてくださいね。

大きさ比較。フィギュアの全長が22cm、きんに君の身長が177cmなので、大体1/8スケールですね。

以上でした!ネタ枠のフィギュアとしてはいささかガチ感がありますが、きんに君好きとしては外せないフィギュアです。もちろん筋肉好きな人はGETした方が良いですね。リアルにボディビルの参考資料としても良いのでは?笑

サンプルからの劣化は残念ですが、それでもプライズとしてはかなりのクオリティに仕上がっているかと思います。
出荷数がものすごいと思うのでプレミアがつくかは微妙なラインですが、手に入らなくなる前にぜひ!
ちなみにきんに君のフィギュアはこのMSP以外にも、PCF(パワールドコレクタブルフィギュア)が全4種で展開されています。こちらはミニサイズのいわゆる「ワーコレ」仕様のフィギュア。飾る場所がない!と言う方にはこちらもオススメです。



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テーマの著者 Anders Norén

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