スクウェア・エニックスより「ファイナルファンタジー VII ブリングアーツ クラウド・ストライフ」のレビュー。
発売日:2023年11月
価格:13,200円
スケール:NON(約15cm)
箱表。ブリングアーツはウィンドウパッケージのイメージでしたが、今回はクローズドパッケージ。
今後のFF7シリーズも共通のデザインかもしれませんね。
ついにBRING ARTSにて「FINAL FANTASY VII」シリーズが展開!
主人公のクラウド・ストライフが、BRING ARTSに登場!
造形はオリジナルのFINAL FANTASY VIIに基づき、特徴的な髪型や肩のアーマーやコスチュームなど、クラウドの原点とも呼べる懐かしい姿を再現。
精悍な顔立ちや、服のしわや質感など、ディテールにもこだわりました。
付属品には各種交換手や、クラウドを象徴する武器、バスターソードが付き、手に持たせることも、背中に着けることも可能です。(公式より引用)
箱裏。PLAY ARTS改に慣れている私にとって、この大きさのパッケージはヒジョーにコンパクトに感じる・・・
ちなみにこれまでFFシリーズではFF9がブリングアーツでリリースされました。元々デフォルメ要素が強いデザインのFF9は、コンパクトなサイズの可動フィギュアであるブリングアーツにはピッタリだったと思いますね。
当初は予算の都合で集めていませんでしたが、クジャやサラマンダー、クイナなどもう立体化されることは無いであろうキャラクター達もラインナップされており、ファンには堪らなかったのでは?側から見る分にはクオリティもある程度確保されていそうですし。ただスクエニあるあるで、市場の在庫が尽きるとプレミア化しやすい傾向があり、FF9シリーズもビビやクジャは結構なプレミアが付いているので注意!
箱を開けると見慣れない紙が封入されていました。
これは「デジタル正規品証明書」というもので、簡単に言えば「購入されたフィギュアはメーカー正規品であることをデータで証明しますよ」というものですね。
最近よく聞くNFT(偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータ)の類で、ダウンロードには専用のアプリが必要となっています。
個人的にはあっても無くても良いかなという気もありますが、「自分が買ったフィギュアは間違いなくメーカー正規品だ!」という安心感を得られるメリットはありますよね。このNFTを付けることで商品の値段が著しく上がる、というなら話は別ですけど。笑
フィギュアに限らず「海賊版」と呼ばれるコピー品、粗悪な模造品などは2023年になった今も後を断ちませんからね・・・こういう新しい試みは個人的に歓迎したいですね!
取扱説明書も封入。
箱の中身はナンジャラホイ?
クラウド本体、バスターソード、交換用手首一式、台座セットという内容。まぁ〜〜〜PA改と同じですね!
差分化の為にも表情パーツとか付けて欲しかったなぁ。クラウドは無表情ですが、ある程度の喜怒哀楽がある表情が付いていたら嬉しいんだけどね・・・
素立ち。
PA改とは間接構造が違うのもありますが、サイズが大きく違う分めっちゃ軽い!そして軽いから立たせやすい!
イメージしやすいのは、figmaやフィギュアーツに似た感覚でしょうか。とは言え可動のクセも強いのがスクエニクオリティなので、遊びやすいフィギュアと思ってはいけません。
お顔。フィギュアのベースになったのは、恐らく最も有名であろうノムテツ画伯の立ち絵でしょう。
2023年現在、後に発売されるティファやエアリス、バレットなどが予約開始されています。それらと比べると、画伯の再現度が低いんだよな〜〜〜!FF7シリーズ一発目、尚且つ大事な主人公枠なのにこれって・・・個人的にかなり残念。
決して格好悪い訳でもなく、現代風にシュッとしたデザインにリファインされているのが嫌なんですよね。
他のキャラも同じラインであればシリーズまるまる無視したのですが、このクラウドだけ再現度が低いだけならまぁ集めるか・・・という気分でしたね。
ただこれは「可動フィギュア」ですから!動かしているうちに、印象も変わってくるかもしれないかも・・・?
とりあえず正中線がズレているのは私のミスです。首のジョイントがズレてしもうたんや・・・
アイプリントはこのサイズにしては頑張っている方かと思います。
アップにすると粗が出てくるのですが、普通に見ている分には全く気にならないですね。眉毛と目が近過ぎて、瞼の一部が眉毛にくっ付いちゃっているのが少し気になりますが・・・
瞳の色は魔晄を浴びた緑色ではなく、当初の設定カラー通り青色。
白目に対して瞳のサイズがヒジョーに大きいのも特徴です。これでもう少し輪郭が潰れていたら・・・シュッとし過ぎなんだよぉ!
髪の毛のせいか、顔に影ができて暗めに見えるのも撮影泣かせかも。
ツンツンチョコボヘアー。
髪の毛は根本にオレンジ系のシャドーが吹かれています。若干ダマが見られる箇所もありますが、造形と塗装は及第点かな。こういう髪型はシャープさが命!
左耳にはピアスの塗装がありますね。造形は流石に無いですが・・・
改めて見ると、なんちゅう髪型してるんだ。
前髪は別パーツですが、表情パーツは付かないので外れません。
強引に行けば外れますが、素直にお湯ポチャして外しましょう。
後ろはワックスでガチガチに固めている模様・・・この髪型、当時の評価はどうだったのか気になりますね。
2023年になった今では、トンガリ頭は既に絶滅危惧種になりつつあります。しかしこの襟足のスッキリした感じは、逆に今っぽいかもしれない。
鼻筋がクッキリ通っているのもポイントの一つ。ポリゴンっぽさを際立たせるためか、造形のみでシャドウや塗装は無し。
口元は無表情な元ソルジャーらしく、真一文字に紡いでいます。この角度だとデフォルメ加減が大きいですね?
上半身。いつものソルジャー服ですな。
可動は追々見て行くとして、造形は至って普通。元々シンプルなデザインなので、このサイズになってもデザインが崩れるといったことはありません。
服の色について、リメイクでは深い藍色っぽい色合いでしたが、ナンバリングでは元々この明るめのパープルカラーなんですよね。PA改でも青っぽかったり紫っぽかったり統一されていませんが、個人的にはナンバリングが紫、リメイクが藍色って感じで分別しています。
肩周り。
大きく肥大した右肩に目を奪われますが、筋肉が関節構造に負けず自然な見た目になったことが一番の成長POINT。
昔のPAは関節構造のために見た目を犠牲にしている部分が大きかったので、この技術の進歩はスクエニ、よーやった!(これがバン⚪︎イだったら当たり前ですが、なんせスクエニなので)
腰には旧版のソルジャーロゴが。こっちの方がやっぱりしっくりくるなぁ。
ちなみに現在は古代石板みたいにビッシリしたロゴになっており、なんか地味なんですよね。それはそれで良いのですが、シルバーカラーのこちらの方がなんだかレトロちっくで可愛らしくない?
ロゴ部分には汚し塗装が施されており、ちょっぴりヴィンテージの香りを感じる事ができます。
そして別パーツになっているので、このパーツだけ回して違う向きにすることも可能。
元ソルジャーの逞しいせ・な・か♡
真ん中にはバスターソードをマウントできるパーツ用の穴が空いており、穴を塞ぐパーツが装備されています。
このシステムはいつものスクエニなので、もうお馴染みすぎて何回書いたか・・・笑
改めて見るとなんて屈強な右肩なんだ。よっ、肩にタラバガニ乗せてんのかいっ!
そして二の腕よりも下にいくにつれて筋肉がついているように太くなっていますが、元イラストも二の腕より太かったのでオールOKです。
今回の肩パッドはガンメタ系のカラーリングですね。リメイクでは渋い錆びカラーですが、こちらのカラーも好み。
未だにこの左腕に付けた包帯とアクセサリーが何の意味があるのかワカラナイ・・・単なるオシャレって結論で良いですかね。
下半身。当時のイラストをかなーり頑張って再現しているのが分かる、分かるぞ・・・!
しかし、ちょっとボリューム不足ですね。可動の為に補足したのか分かりませんが、太ももの一番太い部分にかけてもっとボリュームが欲しかったところ。
とは言えシルエットやライン自体はとても綺麗なので、当時のイラストを知っている方からすれば「これだよこれ!」ってなるのも分かる気がする。でも個人的に上の通り、完璧に再現して欲しかったゾエ。
後ろ。PA改と違って膝のパーツは単独で分かれていません。
そのせいもあってシンプルな可動域ですが、造形はこの方が損なわれなくて良いですね。パンツとブーツ部分の境目は一体成形で、塗装によって再現。
少し先が大きくなっているブーツ。この辺りのデザインはリメイクでも共通ですね。
カラーリングはナンバリングはブラウン、リメイクはツヤありブラック。確かディシディアもブラックだったかな。
つま先部分の可動はありますが、相変わらずスネのロール可動はありません。
靴裏にスポンサーロゴ。
ソール部分は珍しく作り込んでありますね。いつもこういう目立たない場所にスポンサーロゴがあれば良いんですけどね・・・大体ケツにあるからなぁ。
で、皆さんが気になっているであろう可動ですが・・・
PA改はクリック関節と通常関節のものがありますが、今回のブリングアーツクラウドは通常の関節タイプです。
関節の仕込み場所に関してはPA改とほぼ同じですね。なので可動範囲もこれまでのイメージ通り、少なくとも某バン⚪︎イ様の可動フィギュアの様にグリグリは動きません。
写真の様に、肩周りは割と大きく動かす事が可能。しかし下半身はご覧の通りでかなーりヤバめな模様。。。
細かくは次の写真で見ていきましょうかね。
これが上半身のパーツ。
胴の部分から下半身にかけて3パーツ構造になっており、コルセット・股(俗に言うオムツ)が続きます。
で、今露出している股関節のパーツ部分が大きくPA改と違う所ですね。
PA改は歯車パーツとクリック関節が併さっており、耐久性と固定に対して強い構造になっていました。
今回のブリングアーツは振り子方式の簡易関節になっており、可動範囲もかなり狭くなってしまっています。
そして何より両足の付け根が外れやすい!ガンプラみたいにポリキャップもありませんし、可動範囲も狭いのですーぐに外れるんですよね。素材もあまり頑丈なものでは無いので摩耗しますし、ガシガシ可動させると関節がプラプラになりそうで怖い・・・そんなフィギュアなんですよこいつァ。
付属品のバスターソード。リメイクまで色々なデザインがありますが、こちらは初期の無骨なデザイン。
この持ち手部分が長くて頼りなさそうな感じがたまんねぇ〜!笑
最近のPA改の武器と違い、持ち手の部分は外れません。
無理やり持たせるタイプですね。懐かしの気持ちでグリグリ押し込んであげましょう。
交換用手首一式。武器持ち手・開き手の2種で、PA改と比べると少し少なめ。
差し替え方式は同じで、普通に抜き差しするだけです。PA改と違ってジョイントに返しも付いていないので、手軽に交換できるのは良いですね。
一番右に磁石みたいなのが付いていますが、これはバスターソードを背負わす用のピンですね。
何か箱を開けた時に移動してしまったのか、たまたまここにくっついていました。笑
(見えづらくてスマン)
台座はPA改に付属しているものをそのまま小さくした感じですね。あとはカラーがクリアブラックからクリアになった。笑
基本的に今回のクラウドは関節硬め、重さも軽めなので台座無しでほとんどのアクションを決められると思います。
ジャンプポーズや特殊な姿勢はやっぱり台座があった方がやりやすいですが、大きさのこともあって結構目立つので注意が必要かも?
バスターソードを背負うんだ、クラウド!
ということでパーツを交換していきますよ〜。元々嵌っていたパーツをなんとか抜き取って(スクエニなので抜きやすくなっているハズはありません、ピンセットか何か使いましょう)、先ほど紹介したパーツをセットします。
バスターソードを取り付けるとこんな感じ。いつも通りマテリア穴に取り付けますが、2つある穴どちらに取り付けてもOKです。穴の大きさも大きすぎず小さすぎず、ちょうど良い嵌り具合。
出た、親の顔より見たポージング!笑
ネットで「FF7 クラウド」と検索して比較してみてください。かなり頑張ってポーズを似せたのが分かってもらえると思います!やっぱり顔は当時のイメージと異なってシュッとしていますけど、こうして見るとふーん、よく出来てるじゃん?
当時のローポリを完全再現!とは言いませんが、3Dにした時の違和感がない様に、上手く落とし込んだ結果がこの造形なのかな?と思うようになってきましたね。
ローポリをそのまま立体化したら、恐らくそれでも違和感が出ちゃうんでしょうね。可動はもちろん死ぬし、かといって造形だけに振り切った美も再現できない。多分そういう苦悩というか葛藤の行き着いた先が、これだったのかな〜と・・・なんて考え過ぎか。笑
後ろ姿はほぼ完璧だと自負していますが何か?笑
ちなみにバスターソードを背中にマウントしていると再現できません。角度的に!なのでこれは腕の力だけで支えて、実は頑張ってプルプルしていたんだって思うと、ちょっと感じ方も変わりません?
これ分かりますかね?ナンバリング版の戦闘入りのなめるシーンのカット。
このシーンを台座無しでちゃんと再現できるのが良いですね〜。PA改では自重が勝ってしまってスタンドが無いと難しいので。
実は上半身は結構ギリギリだったりするんですけどね。笑
特にバスターソードはこれ以上前に傾けるのが無理だし、両手持ちが出来るだけでもOK、OK。
今ではすっかり無くなりましたが、戦闘に入る時のあのカメラワークが地味に好きだったんですよね。
時代が進むにつれてシームレスになったのは良いことでもありますけど、あの切り替わりがある事によって移動と戦闘のスイッチの切り替えが行えるというか。
来年の2024年に発売するリバースくじにクラウドのフィギュアがあるのですが。
それのポージングを真似してみました。バスターソードを上に掲げるのは結構無理がありますが、出来ないこともないですね。
後ろから見るとこんな感じ。
何かあんまり格好良くない・・・
超究武神覇斬!
悪いけど興味がないな。
全身版も撮影しておいたので、もし良かったらどうぞ。笑
パッケージ裏にも使われているポージング。
クラウドにこんなポーズのイメージはなかったけどな・・・なぜか最近よく使われていますよね。
スタティックアーツの第2弾もこのポージングが謎すぎたので予約していません。笑
やっぱり自重が軽いと手軽に動かすことができるのがメリットですね。
落としてしまって髪の毛のトゲトゲで怪我をする事もありませんし。笑
片足立ちも余裕。
膝立ちはこれが限界かなぁ。正座は残念ながら出来ません。
あぐらはかけそうで。。。あんまりかけていない様な?
パンツの膨らみの都合もありますが、股関節が圧倒的に外れやすいのが問題ですね。やっぱり普通の立ちポーズが一番似合っているかもしれない。
こっち来いよ。改めて見たら、ベッドが何か用意してムーディーに撮ってあげたら良かったかな?
やめなよ。
明日に向かって、羽ばたけ!(俺たちが乗った列車は途中下車は出来ないんだ!)
フィギュアーツのフレディと並べてみました。
サイズ的にはほぼ同じですね。細かいスタイルこそ違いますが、お値段は倍近く違います・・・当然ブリングアーツの方が高い、そして付属品も少ない!どういうこった!
最後に本家PA改と一緒に。これは分かる人には分かる戸愚呂兄弟ネタ・・・
PA改がリメイクを元にしたリアル寄りな造形に対し、こちらはナンバリングを元にしたローポリ寄り。時代を超えての共演です。
という事でね、ブリングアーツのクラウドくんでした。
造形だけを見るとなかなか良い部分も多いですが、やっぱりもう少し当時のイラストに寄せて欲しかったのはありますね。お顔はまぁ妥協するとしても、パンツの膨らみはもう少しあったら完璧だったな〜。
可動に関しては結構ボロクソに書きましたけど、愛ゆえにという事で許してくっださい!
上半身はまだ見れるとして下半身はマジで2023年にそぐわない可動範囲なのが残念でしたね。褒めるべき部分があるとすれば、つま先に可動があるので安定性があるポーズが取れる所でしょうか。
価格もこのサイズからすると高額ですし、恐らくファン以外には手を出しにくい商品かと思います。
可動には期待しないけど、当時の雰囲気を持ったクラウドのフィギュアが欲しい!という方にはオススメです。可動を重視するならそもそもスクエニ商品は候補に無いと思いますが、お馴染みのポーズは取れるのでご安心ください。笑
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